長期継続型実習

弘前大学教育学部 長期継続型実習

弘前大学教育学部では、大学の講義等で学んできた知識や技能等を試しさらなる成長に向け長期継続型実習で子どもの成長を深く理解する実習を行っています。

教育実習関連科目の充実・体系化

教育現場で気づく自らの成長と課題

弘前大学教育学部は,これまで教育実習の充実・体系化を図ってきました。それは,実際に教育現場を体験する中で,これまで大学の講義等で学んできた知識や技能等を試し,自分の成長と課題を知り,さらなる成長に向けて努力していって欲しいと思っているからです。

1年次から教育現場で学ぶ

教育実習は,1年次から始まります。「いきなり子どもたちを前にして授業をするのですか?!」と心配になる人もいるかもしれませんが,実際に教壇に立って授業を行うのは3年次になってからです。
それまでは,大学の講義等を受けながら,1年次の「教職入門」や2年次の「学校生活体験実習」で,授業を見学したり,子どもたちと一日を過ごしたりしながら,子どもたちの様子や先生の仕事に対する理解を深め,授業のイメージを徐々に作っていきます。また,「事前事後指導」では,実習先の附属学校園の先生方から教科等の具体的な指導のあり方について話を聞く機会もあります。

長期継続型実習で子どもの成長を深く理解

先生の仕事は,一人ひとりの子どもたちの成長を築くことです。この成長は,一般的に行われている短期間集中の教育実習ではなかなか見えにくいものです。
そこで,弘前大学教育学部では,3年次「Tuesday実習」・4年次「学校サポーター実習」を,それぞれ従来行っていた2週間集中の「集中実習」「研究教育実習」の前後に導入しました。およそ9ヶ月にわたって定期的に学校現場に通う中で,子ども一人ひとりの成長を大切にした先生を目指します。

他校種・学校外教育との関わりを視野に

現在,幼小中連携,学校教育と社会教育との融合など,他校種・学校外教育との連携が強く求められています。4年次の「卒業要件外(副免)実習」では自分の主とする校種以外の学校で教育実習を経験することができます。
また,社会福祉施設や特別支援学校における「介護等体験実習」や,不登校生の支援等で学校外の教育活動に関わる「特別活動実習」も用意されています。これら実習を通じて,子どもの成長や教育活動に対する幅広い見方・考え方を学んでいきます。

より円滑な教職生活のスタートに向けて

教育実習は,これまで学んだことを試し,自らの成長と課題に気づくための大切な契機です。特に3年次の「事後指導」で明らかとなった自らの到達点と課題は,4年次の「教職実践演習」において補充・深化・統合させていくことが期待されます。
4年次の「研究教育実習」「学校サポーター実習」は,この「教職実践演習」のフィールド研究としての意味を持っており,それにより,実践的指導力の向上を図り,教職生活をより円滑にスタートすることを目指しています。

教育実習関連科目の体系

長期継続型実習

学年別実習内容

【1~2年次】教わる側から教える側へ

1~2年次 教わる側から教える側へ
教職入門

前半2日は大学教員の講義と現職教員の講話です。後半2日は公立の小学校と中学校とに授業参観に行きます。あらためて「教える立場」から学校現場を経験し,教員への適性や希望校種について考えます。

介護等体験実習

教育の根本にある「ケア」について,特別支援学校で2日間,社会福祉施設で5日間の実習を通じて学びます。

学校生活体験実習

附属学校園において5日間終日過ごす中で,授業だけでなく,学級活動や学校行事などを観察したり参加したりします。また教育実習中の3年次の先輩たちの授業も見学し,来年度の自分をイメージする機会でもあります。

【3年次】子どもとともに

3年次 子どもとともに
集中実習

おもに大学の夏休みに2週間集中的に行われる実習です。ここでは,実際に教壇に立って授業を行います。

Tuesday実習

集中実習を挟む形で,4月~12月にかけて火曜日の午後定期的に附属学校で行われる実習です。前期は,数ヶ月後に行われる集中実習で児童生徒を活かした授業ができるよう,授業観察に主眼がおかれています。後期では,集中実習における課題に再度チャレンジする機会にもなっています。

特別活動実習

弘前市フレンドシップルームと連携し,不登校の子どもたちと一緒に過ごすことによって子どもの気持ちや行動を理解し,支援のありかたについて学びます。このほか,社会教育施設で行われるキャンプなどの野外活動に参加して,学校外での指導方法を学ぶ実習もあります。

【4年次】学校の一員としての自覚の芽生え

4年次 学校の一員としての自覚の芽生え
研究教育実習

4年次の「研究教育実習」と「学校サポーター実習」は,それぞれ3年次の「集中実習」「Tuesday実習」の発展版です。そのうち研究教育実習は,公立学校において2週間集中で授業実施をメインとして行います。

学校サポーター実習

10ヶ月にわたって週一回終日,学校スタッフの一員として,授業や学級活動等の手伝い等をする中で,教員としての実践的な指導力を高めていきます。

教職実践演習

3年次「事後指導」で明らかになった到達点と課題を踏まえて,教員として必要最小限の知識・技能の定着を目的とした演習主体の授業です。

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