学部長メッセージ

弘前大学教育学部 学部長 福島裕敏からのメッセージを掲載しています。弘前大学教育学部は「専門力と実践力を兼ね備えた地域から期待される教員の養成」を目指し、教員への道のりをしっかりとサポートします。

弘前大学 教育学部長

弘前大学教育学部 子どもと社会、そして自己のウェルビーイングを追求する教員へ
弘前大学教育学部 学部長

メッセージ

一人ひとりのウェルビーイングを追究する教員に

近年、学校教育や教員をめぐる状況はいっそう困難さをましているように思われます。メディアで取り上げられる長時間労働、社会から注がれる厳しいまなざし。「学校の先生は大変な仕事」というイメージは大きく広がっています。「先生は大変」とはそのとおりかもしれません。それでも声を大にして言いたいのです。学校教員は、子ども一人ひとりの学びと育ちを支えながら、自身も一緒に成長していける素晴らしい仕事なのだ、と。

ではこれからの学校教員のあり方を考えるとき、重要なことは何でしょうか。様々な答えが考えられるなかで、私はウェルビーイングの追究ということを挙げたいと思います。現在、弘前大学ではウェルビーイングをキーワードとした様々な取り組みが進められています。教育学部には令和5年度に次世代ウェルビーイング研究センターが設置され、「子どもと教師・社会のウェルビーイング」の実現を目指しています。ここで大切なのは、子どもだけでなく、自身のウェルビーイングも追究されなければならないということです。学校教員と子どもとは、ひとつながりのものとして、一人ひとりのウェルビーイングが希求されなければなりません。

教員「になる」から「として生きる」へ

教育学部では、「子どもの発育発達や能力に応じた主体的な学びを支援することのできる、学校現場で活躍できる専門力と実践力を兼ね備えた教員を養成すること」を目標に掲げています。ここでの養成ということばには、単に教員「になる」人を育てるという以上の意味が込められています。それは職業キャリアを通じて長きにわたって活躍できる、教員「として生きる」「生き続ける」ことを可能にする、というものです。

そのために学部段階では附属学校園・公立学校等の教育現場を経験しながら「教育プロフェッショナル」として段階的に成長していくためのカリキュラムを開発・整備しています。その先につながる教職大学院には、少人数による演習と実習を中心としたより高度な実践的カリキュラムを備え、地域の教育課題解決に資する力を高めていきます。

そして教師としてのキャリアを歩んでいくなかで、立ち止まって考えたい、課題を深めたいと思ったときには、講習や研修といった機会を通じて「頼りにできる」「戻ってこられる」場でありたいと願っています。

弘前大学教育学部は、これから教員「になる」人びと、そして教員「として生きる」人びとの持続可能なキャリアを支え、それぞれのウェルビーイングを実現することを目指します。それによって、学校教員という仕事の素晴らしさを皆さんと分かち合いたいと思います。

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